y-knotシリーズ

一般の方向け

2024/2/2 最終更新

『これからの教育学』 第4章 学校という難問

目次

・文献にチャレンジ

・Further readings 次に読んでほしい本

・Book/Cinema guide 読書・映画案内

・巻末の引用・参照文献/資料

 


Quiz クイズ

学校(school)の語源としてのスコレ(skholē)。その意味は?

a. 余暇 b. 感動

c. 準備 d. 強制

 

【WEB限定】Quiz クイズ

Q4.1 モニトリアル・システムの説明としてあてはまるのはどれ?

a. 18世紀末のイギリスで発明された教育方式である

b. 18世紀末のアメリカ合衆国で発明された教育方式である

c. 熟練した年配の教師が一人ひとりの子どもに即して個別最適な教育を行う教育方式である

 

Q4.2 J. デューイの説明として誤っているのはどれ?

a. シカゴ大学実験学校での実践をもとにした『学校と社会』を著した

b. 子どもたちを受け身の存在におく旧教育を主張した人物として批判された

c. 『民主主義と教育』において、「協同的な生き方」「共同的にコミュニケーションが行われる経験の一形態」としての民主主義を提唱した

 

Q4.3 脱学校論の説明としてあてはまらないのはどれ?

a. 学校の価値を重視し、その発展形であるパノプティコンへと進化させるよう説く教育論

b. オーストリアの哲学者I・イリイチが主唱した教育論

c. 学校というシステムにとらわれることなくさまざまな知へのアクセスが可能になること、他者との出会いに開かれていることを重視した

 

Chapter structure 本章の構成/関連する章

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Goals 本章の到達目標

1.近代学校の目的や機能について,その誕生の背景をもとにして理解する
2.現代に連なる学校改革の思想と歴史について理解するとともに,近代学校批判,新教育批判に対する一定の見解をもつ

 

Introduction 導入(動画)

 

Report assignment レポート課題

本章の内容を振り返って,下記の2つについてそれぞれ200字程度でまとめてみましょう。
① 1節で紹介した近代学校の3つの性格に対して,近年の教育改革の立場とはいかなるものと考えられるか。具体的な改革(政策)を1~2つ取り上げて考えてみよう。
② 3節のフーコーやイリイチの近代学校批判の思想をふまえると,現代の学校はどのようにつくり変えられる必要があると考えるか。

 

文 献

文献にチャレンジ(各節【問い】の末に掲載)
1. 広田照幸(2022)『学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか』筑摩書房
2. 今井康雄(2022)『反自然主義の教育思想――〈世界への導入〉に向けて』岩波書店
3. ウィリス,P./熊沢誠・山田潤訳(1996)『ハマータウンの野郎ども――学校への反抗・労働への順応』筑摩書房

 

Further readings 次に読んでほしい本
・クルツ,C./仲田康一監訳/濱元伸彦訳(2020)『学力工場の社会学――英国の新自由主義教育改革による不平等の再生産』明石書店
・マーティン,J. R./生田久美子監訳(2021)『学校は私たちの「良い生活(グッドライフ)」だった――アメリカ教育史の忘れもの』慶應義塾大学出版会

 

Book/Cinema guide 読書・映画案内
Bookguide4‗korekaranokyouikugaku© 1993 松竹株式会社/日本テレビ放送網株式会社/住友商事株式会社
『学校』(山田洋次監督,松竹)
▶学校を舞台とした映画作品は,わたしたちの学校観を問い直してくれます。山田洋次の『学校』シリーズでは,夜間中学校(第1 シーズン:1993 年公開),高等養護学校(第2 シーズン:1996 年公開),職業訓練校(第3 シーズン:1998 年公開)が舞台となっています。学校に行かない少年の物語(第4 シーズン:2000 年公開)もまた,学校をみつめる新たな視点を与えてくれます。

 

巻末の引用・参照文献/資料
・今井康雄(2022)『反自然主義の教育思想――〈世界への導入〉に向けて』岩波書店
・イリイチ,I./渡辺京二・渡辺梨佐訳(2015)『コンヴィヴィアリティのための道具』筑摩書房
・ウィリス,P./熊沢誠・山田潤訳(1966)『ハマータウンの野郎ども――学校への反抗・労働への順応』筑摩書房
・上野正道(2022)『ジョン・デューイ――民主主義と教育の哲学』岩波書店
・佐藤学(1990)『米国カリキュラム改造史研究――単元学習の創造』東京大学出版会
・慎改康之(2019)『ミシェル・フーコー――自己から脱け出すための哲学』岩波書店
・溝上慎一・成田秀夫編(2016)『アクティブラーニングとしてのPBLと探究的な学習』東信堂
・山田康彦ほか編(2018)『PBL 事例シナリオ教育で教師を育てる――教育的事象の深い理解をめざした対話的教育方法』三恵社
・Cubberley, E. P.( 1920). The History of Education. Houghton Mifflin Company.
[読書・映画案内図版クレジット]『学校』DVD,4,180 円(税込)(発売・販売元:松竹株式会社)©1993 松竹株式会社/日本テレビ放送網株式会社/住友商事株式会社(2023 年8 月時点の情報です)

 

図版・資料リンク

モニトリアルシステム
https://archive.org/details/historyofeducati011713mbp/page/626/mode/1up
(Cubberley, E. P.(1920). The History of Education. Houghton Mifflin Company.)

 

WEB限定コラム

WEB限定コラム④ ドルトン・プランとプロジェクト・メソッド(★4章p60の補足)