y-knotシリーズ

一般の方向け

2023/3/8 最終更新


Chapter structure

06_cs

 

 

キーワード

枠 / 援助要請 / エンパワーメント / 難聴 / アイデンティティ / ろう / 手話 / ソーシャル・スキルズ・トレーニング(SST) / アンガーマネージメント / 信頼関係

 

Quiz クイズ

[★ウェブ追加分:書籍非掲載Quiz]

Q6.1 聴覚障害特別支援学校にスクールカウンセラーが配置・派遣されている割合は何%でしょうか(2014 年現在)。
a. 90% b. 70% c. 50% d. 30%

 

Q6.2 聴覚障害のある人(65 歳未満)がコミュニケーションするとき,どの方法が最もよく用いられているでしょうか(複数回答可)。
a. 補聴器 b. 手話・手話通訳 c. 筆談・要約筆記 d. スマートフォン・タブレット

 

[★ウェブ追加分:書籍非掲載Quiz]
★Q6.3 身体障害のある人のなかで一番多いのは,どの障害のある人でしょうか。
a. 視覚障害 b. 聴覚障害 c. 音声言語障害 d. 肢体不自由 e. 内部障害

 

★Q6.4 身体障害のある人の知能検査ではどれが使用できるでしょうか。
a. WISC-ⅤおよびWAIS-Ⅳ b. 田中ビネー知能検査Ⅴ c. KABC-Ⅱ

 

Exercise エクササイズ

6.1 本文を読み,以下のことを議論してみよう。
 A. とくに印象的だったエピソードややりとりはどこでしょうか。そのエピソードややりとりについて,どのようなことを感じましたか。
 B. 心理職が行っている対応で,あなたが大切だと思うところはどこでしょうか。なぜそう思いましたか。

 

6.2 介助者・通訳者同席での支援について考えよう:身体障害のある人は,介助者や通訳者などのサポートを受けていることがあります。非日常場面で出会う心理職よりも介助者や通訳者は彼らの日常生活を知っているでしょうし,人によっては,介助者や通訳者がいることで第三者と話をすることが可能になることもあります。クライエントが介助者や通訳者と共に来談したとき,あなたはどのように心理的支援を進めますか。何に留意すればよいのか,どういう配慮が必要なのか,考えてまとめてみよう。

 

[★ウェブ追加分:書籍非掲載Exercise]
★6.3 耳や目を使わないで伝え合ってみよう:ペアになってAやBについて伝え合ってみよう。そして,感覚障害のある人と伝え合うとしたら,どのようにしたらよいか,考えて話し合ってみよう。
 A. 耳を使わずに(声を出さずに。紙などに書かずに)ジェスチャーで伝えてみよう。
 例:犬・猫・ヘビ・ウサギ・カエル・リス
   お茶・コーヒー・紅茶
 B. 目を使わずに(目をつぶって),『これからの障害心理学』の表紙右上にあるイラストがどのようなものか伝えてみよう。

 

★6.4 身体障害のある人への心理的支援の場とは?:地域のなかには,少なからず身体障害のある人への心理的支援の場があります。インターネットなどを通じて,どのような場があるのか,どのようなアプローチをしているのか,調べてみよう。身体障害のある人が心理的支援にアクセスしやすくなるように,現場でどのような工夫をしているのか確認しよう。

 

引用・参照文献

  • Erikson, E. H.(1980). Identity and the life cycle. Psychological issues, 1 (1), Monograph 1. International Universities Press.(エリクソン,E. H./西平直・中島由恵編訳(2011).『アイデンティティとライフサイクル』誠信書房)
  • 藤嶋桃子・岩田吉生(2019).「難聴者のアイデンティティ形成に関する検討――多文化に繫がる子どものアイデンティティ形成との関連から」『障害者教育・福祉学研究』15,63-72.
  • Glickman, N. S.(2016). Preparing deaf and hearing persons with language and learning: Challenges for CBT. Routledge.
  • 畑野快(2020).「パーソナリティ研究の動向と今後の展望――パーソナリティ特性,アイデンティティを中心とした変化・発達研究の展開に向けて」『教育心理学年報』59,57-73.
  • 広津侑実子・能智正博(2016).「ろう者と聴者の出会いの場におけるコミュニケーションの方法――手話を用いたインタビューの会話分析から」『質的心理学研究』15,124-141.
  • 河﨑佳子(2014).「特別支援学校(聴覚障害)における『心理的支援スタッフ』についてのアンケート調査」全国聾学校長会編『聴覚障害教育の現状と課題』11,113-114.
  • 文部科学省(2021a).「学校保健統計調査 令和2年度 都道府県表
  • 田中恒彦(2021).「オンライン心理相談実践のためのガイドライン」『精神療法』47 (3),303-309.
  • 鳥越隆士(2008).「聴覚障害児のコミュニケーションと心理的援助――聾学校でのカウンセリングの取り組み」村瀬嘉代子・河﨑佳子編著『聴覚障害者の心理臨床2』日本評論社