y-knotシリーズ

一般の方向け

2023/3/9 最終更新

第3章

 

目次


Chapter structure

03_cs

 

キーワード

援助要請 / アウトリーチ / 人権 / 障害者権利条約 / 尊厳 / 依存症 / イネーブリング / 共依存 / パターナリズム / 権力関係 / 対話 / 強み(ストレングス) / エンパワーメント / 個人モデル / 社会モデル / 意思決定支援 / ボランティア / 社会福祉協議会 / 災害 / コミュニティ / コミュニティ感覚 / 家族 / ケアの社会化 / ピア / ピアサポート / アルコール依存症 / AA(Alcoholics Anonymous) / セルフヘルプ / セルフアドボカシー / 協働 / 連携 / 多職種連携 / 地域連携 / (自立支援)協議会 / 親 / 心理教育 / きょうだい / アダルトチルドレン / パートナー・配偶者 / 子ども / ヤングケアラー / 家族同士のピアサポート / バーンアウト

 

Quiz クイズ

Q3.1 これらは障害のある人にかかわるマークです。どのような意味をもつマークでしょうか。

a.
3章扉a
b.
3章扉b.

c.
3章扉c

d.
3章扉d

 

[★ウェブ追加分:書籍非掲載Quiz]

★Q3.2 誰か困っている人がいたら助けるか,ボランティア活動や寄付に参加したかを世界的に調査した,世界人助け指数(World Giving Index)2020年で,114カ国中最下位だった国はどこでしょうか。
a. アメリカ b. 日本 c. インドネシア d. ニュージーランド

 

★Q3.3 適切な支援をする上で,重要な働きかけとなるものは次のうちどれでしょうか。
a. イネーブリング b. パターナリズム c. エンパワーメント

 

★Q3.4 障害のある人の支援者となるのは誰でしょうか。
a. 心理職 b. 友人 c. 福祉の専門職

 

★Q3.5 実在するセルフヘルプグループは,次のうちどれでしょうか。
a. 発達障害のある子どもをもつ親 b. 統合失調症の当事者 c. ギャンブル依存症の当事者

 

Exercise エクササイズ

3.1 親やきょうだいの思いを知り,支援のあり方を考えよう:コラム3やインタビュー①,⑤の障害のある人の親やきょうだいの思いを読み込んでみよう。さらに,手記やインタビュー記事・動画などを探して(➡★ウェブサポートの文献・資料案内も参考に),それぞれの思いを理解することを試み,支援において何が大切かを考えてみよう。
3.2 支援者の特性について考えよう:本章2節では,専門職や機関が相当する「フォーマルな支援者」,そして「インフォーマルな支援者」として誰もが支援者であると解説があります。フォーマルな支援者だけではなく,インフォーマルな支援者の役割も重要なのはなぜでしょうか。それぞれのよさについて具体的に考え,話し合ってみよう。

 

[★ウェブ追加分:書籍非掲載Exercise]

★3.3 ヤングケアラーについて知ろう :ヤングケアラーとは,「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どものこと」です。これは,障害という文脈に限らず,心理職が出会うことが少なくありません。しかし,子ども自身が,自分がヤングケアラーであることに気づきにくく,支援につながりづらいことも指摘されています。心理職はどのようにしたらヤングケアラーに気づき,支援することができるか,また,学校や教育相談などの子ども支援の場,地域社会のなかでどのような取組みができそうか,考え,話し合ってみよう。
(参考:ヤングケアラーについて https://www.mhlw.go.jp/stf/young-carer.html

 

 

引用・参照文献

  • 朝日新聞(2018).「【声】ヘルプマーク,浸透願う」『朝日新聞(大阪)』(9月22日朝刊)
  • Drotar, D., Baskiewicz, A., Irvin, N., Kennell, J., & Klaus, M.(1975). The adaptation of parents to the birth of an infant with a congenital malformation: A hypothetical model. Pediatrics, 56 (5), 710-717.
  • 萩原豪人(2017).「コミュニティ心理学と地域の多様性を支えるNPO活動――『認定NPO法人しゃり』を例として」『心身健康科学』13(1),12-19.
  • 林千華・蔭山正子(2020).「精神障がい者をパートナーにもち子育てをする配偶者の経験」『日本公衆衛生看護学会誌』9 (1),27-36.
  • 東村知子(2006).「障害をもつ子どもの親によるピアサポート」『ジャーナル 集団力学』23,69-80.
  • 広井良典(2009).『コミュニティを問いなおす――つながり・都市・日本社会の未来』筑摩書房
  • 伊藤亜紗(2019).『記憶する体』春秋社
  • 岩崎香(2019).『障害ピアサポート――多様な障害領域の歴史と今後の展望』中央法規出版
  • 鍛治智子(2019).「知的障害者家族にみる家族ケアの特質――〈ケアの社会化〉を見据えて」『金城学院大学論集 社会科学編』15(2),55-65.
  • 河合輝久(2019).「大学生における身近な友人の抑うつ症状への情緒的巻き込まれの恐れ――楽観的見通し,深刻度評価,専門家への援助要請の必要性との関連」『教育心理学研究』67(4),289-303.
  • 川村匡由編(2019).「2019年度版 福祉のしごとガイド 資格・職種編
    北村弥生(2008).「特殊なニーズのある子どものきょうだいに対する支援 第1回総論」『厚生労働』7月号,52-55.
  • 公益社団法人 日本視能訓練士協会HP
  • 厚生労働省(2017).「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン
  • 厚生労働省(n.d.d).「職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag
  • 松村幸子・福井美貴・岡伊織・伊勢田堯・藤野ヤヨイ・横沢文夫・張替有美(2005).「精神障害者の婚姻状況・体験の分析と地域支援の考察」『新潟青陵大学紀要』5,305-319.
  • Meyer, D.(Ed.)(2009). Thicker than water: Essays by adult siblings of people with disabilities. Woodbine House.
  • Meyer, D. J., & Vadasy, P. F.(2008). Sibshops: Workshops for siblings of children with special needs (Rev ed.). Brookes Pub.
  • 文部科学省・厚生労働省(2008).「障害のある子どものための地域における相談支援体制整備ガイドライン(試案)
  • 南雲直二(2008).「障害は受容できるとかできないとか,あるいは受容するとかしないとかいう問題ではない――障害受容批判決定版」『リハビリナース』1(6),574-578.
  • 内閣府(n.d.a).「障害者に関係するマークの一例
  • 中根成寿(2006).『知的障害者家族の臨床社会学――社会と家族でケアを分有するために』明石書店
  • 中島由宇(2021).「知的障碍福祉における意思決定支援を捉える視座」『東海大学紀要文化社会学部』6,51-74.
  • 中田洋二郎(1995).「親の障害の認識と受容に関する考察――受容の段階説と慢性的悲哀」『早稲田心理学年報』27,83-92.
  • 日本コミュニティ心理学会研究委員会編(2019).『コミュニティ心理学――実践研究のための方法論』新曜社
  • 日本精神保健福祉連盟(2017).「厚生労働省 平成 28 年度 障害者総合福祉推進事業『地域における精神障害者に対する国民の理解の深化及び家族支援の方策に関する研究』についての報告
  • 西角純志(2018).「犠牲になった19人の『生きた証』を求めて」月刊『創』編集部編『開けられたパンドラの箱――やまゆり園障害者殺傷事件』創出版
  • 西梅幸治(2015).「ソーシャルワークにおけるエンパワメント実践の構成概念――ストレングスとパワーに着目して」『高知県立大学紀要 社会福祉学部編』64,17-32.
  • 信田さよ子(2021).「アディクションとは何か」津川律子・信田さよ子編『心理学からみたアディクション』朝倉書店
  • 沖潮満里子(2020). 「支援者のケア――支援を受ける人への支援につなげるために」『心と社会』51(3),62-67.
  • Olshansky, S.(1962). Chronic sorrow: A response to having a mentally defective child. Social Casework, 43(4), 190-193.
  • 大野真実・上別府圭子(2015).「精神疾患をもつ母親と暮らす子どもへの支援――精神科医療機関における専門職者インタビューからの質的分析」『家族看護学研究』21(1),2-13.
  • 大瀧玲子・広津侑実子・沖潮満里子・尾見康博・能智正博(2020).「重度障害児・者をケアすることの意味(1)――対話的自己論から福祉援助職の体験を読み解く」『日本質的心理学会 第17回大会発表』
  • 小澤温(2018).「障害者施策の動向と意思決定支援をめぐる課題」『発達障害研究』40(2),87-93.
  • Schulman, G. L.(1999). Siblings revisited: Old conflicts and new opportunities in later life. Journal of Marital and Family Therapy, 25(4), 517-524.
  • 澁谷智子編(2020).『ヤングケアラー わたしの語り――子どもや若者が経験した家族のケア・介護』生活書院
  • 田野中恭子(2019).「精神疾患の親をもつ子どもの困難」『日本公衆衛生看護学会誌』8 (1),23-32.
  • 鳥畑美紀子・中田洋二郎・本庄孝亨・横部知恵子・森本由恵(2007).「語りの分析による『軽度』発達障害における保護者の障害認識」『立正大学臨床心理学研究』6,1-7.
  • 土屋葉(2006).「『障害』の傍らで――ALS患者を親に持つ子どもの経験」障害学研究編集委員会編『障害者研究』2,99-123.
  • 鶴光代・津川律子編(2018).『シナリオで学ぶ心理専門職の連携・協働――領域別にみる多職種との業務の実際』誠信書房
  • 上野谷加代子監修/日本社会福祉士養成校協会編(2013).『災害ソーシャルワーク入門――被災地の実践知から学ぶ』中央法規出版
  • WAM NET(n.d.b).「制度解説・ハンドブック
  • 渡辺一史(2018).『なぜ人と人は支え合うのか――「障害」から考える』筑摩書房
  • 吉川かおり(2008).『発達障害のある子どものきょうだいたち――大人へのステップと支援』生活書院

【インタビュー②】

 

追加資料

  • ★「表 障害支援に携わる専門職・機関」
    (3章68-69頁※ウェブサポート限定資料)