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ロボット・AIと法

ロボット・AI時代の法はどうなる

弥永 真生 (筑波大学教授),宍戸 常寿 (東京大学教授)/編


2018年04月発売
A5判並製カバー付 , 328ページ
定価 2,808円(本体 2,600円)
ISBN 978-4-641-12596-4
The Laws of Robots and Artificial Intelligence

法学・法律問題一般

○在庫あり

ロボット・人工知能の進展がもたらす社会の変化に期待が高まる一方で,その悪影響も懸念されている。本書は,現在生起しつつある問題から近未来に起きうる問題までを視野に入れ,法学からの知見を提示するものである。

◆法学教室の「Book Information」コーナーにおいて,編集担当者が本書を紹介!!  →記事を読む
目次
第1章 ロボット・AIと法をめぐる動き(宍戸常寿)
 Ⅰ はじめに
    ロボット・AI ブーム/ロボット・AI と法の関わり/本章のねらい
 Ⅱ ロボット・AI とは?
    ロボットとは?/AIとは?/ロボット・AIの何が新しいのか?
 Ⅲ ロボット・AI による社会変革
    時間軸―シンギュラリティ?/「第4次産業革命」と「Society5.0」/日本におけるロボット・AI政策の力点
 Ⅳ ロボット・AI の社会的影響と対応
    ロボット・AIの社会的影響とリスク/リスク社会における科学と社会の関係/ロボット・AIの開発・利活用について留意すべき点
 Ⅴ ロボット・AI と法(学)
    ロボット・AIがもたらす法(学)の課題/ロボット・AIによる法のパラダイムシフト?/「ロボット・AI法」の独自性
 Ⅵ おわりに――本書の概観
    国内外の動向/理論的検討/各論的検討

第2章 ロボット・AIと法政策の国際動向(工藤郁子)
 Ⅰ はじめに
    「ロボット・AI と法」は,こわくない?/法政策のデザイン/本章の構成
 Ⅱ 欧州
    ロボティクス規制に関するガイドライン/ロボティクスに関する民事法的規則/「モノづくり」と法政策
 Ⅲ 米国
    IT産業と法政策/AIの未来に備えて
 Ⅳ おわりに

第3章 ロボット・AIと自己決定する個人(大屋雄裕)
 Ⅰ 法システムの基礎
    分割不能な個人/保護と排除の法
 Ⅱ 自己決定の自律性への問い
    認知科学の挑戦/アーキテクチャの権力/幸福への配慮/あらたな可能性
 Ⅲ 意識されない操作と統制
    規制への意識/no way out(出口なし)
 Ⅳ 行為者の人格性への問い
    人と物の世界/人間の条件
 Ⅴ 人格なき社会への展望
COLUMN サイボーグをめぐる問題

第4章 ロボット・AIは人間の尊厳を奪うか?(山本龍彦)
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 個人の尊重原理とは何か
 Ⅲ 集団と個人――個人の尊重原理・第2層をめぐる考察
    アルゴリズム上のバイアス/セグメントに基づく確率的な判断―個人主義とセグメント主義との相剋/「過去」の拘束
 Ⅳ 個人の自律――個人の尊重原理・第3層を巡る考察
    不条理な没落/他者的「家族」としての接近/コピーロボットへの接近
 Ⅴ おわりに

第5章 ロボット・AIの行政規制(横田明美)
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 安全確保における法制度と行政規制
    民事法・刑事法との関係―予防司法としての行政規制/安全のための行政規制/消費者法制における民事法・刑事法・行政法の組み合わせ
 Ⅲ 既存の法システムと新技術への対応
    日常生活に溶け込む製品の安全性―有体物とソフトウェア,ネットワーク/道路交通をめぐる法制度
 Ⅳ ロボット・AIの普及による社会の変化
    モノとソフトウェア・ネットワークとの融合/学習するAI,判断過程のブラックボックス化/アクターの多層化,複層化
 Ⅴ ロボットが普及する社会と行政規制
    「ロボット・AI法総論」と「ロボット・AI法各論」/「AI開発ガイドライン」案への意見募集をめぐって/総論と各論の相補的見直しと行政の役割

第6章 AIと契約(木村真生子)
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ アルゴリズム取引と現代的な契約
    アルゴリズム取引―契約の自動化の進展/自動化された取引から生ずる問題/規制当局の対応
 Ⅲ 「人」と「機械」の相互作用から契約は生まれるか
    「人」と「機械」による取引と契約法の関係/単純な機械と人との取引―自動販売機による売買/複雑な機械と人との取引―クローズド・ネットワークでのコンピューター通信/オープン・ネットワークでのコンピューター取引
 Ⅳ コンピューターは代理人となれるのか――アメリカとドイツの考え方
    アメリカ/ドイツ/まとめ
 Ⅴ AI の出現
    AIをめぐる契約の動き/AIを介した契約の帰趨
 Ⅵ おわりに

―ロボット・AIと競争法―(市川芳治)
 1 ある事例から
 2 競争法の思考枠組みとロボット・AI
 3 競争当局等の問題関心
 4 基本への立ち返り
 5 エンフォースメント
 6 終わりにかえて

第7章 自動運転車と民事責任(後藤元)
 Ⅰ はじめに
    自動運転技術の発展/自動運転と民事責任/本章の構成
 Ⅱ 自動運転技術のレベル
 Ⅲ 現行法を前提とした検討
    ドライバー・運行供用者の民事責任/自動運転車メーカーの民事責任
 Ⅳ 将来的な制度設計の可能性
    現行法を前提とした帰結の問題点/制度設計の選択肢
 Ⅴ 結びにかえて

第8章 ロボットによる手術と法的責任(弥永真生)
 Ⅰ ロボット製造業者の製造物責任
 Ⅱ ロボット製造業者の不法行為責任
 Ⅲ インフォームド・コンセント
 Ⅳ 債務不履行責任と瑕疵担保責任
 Ⅴ 契約により責任を制限することが認められるか
    対病院等―定型約款/対患者―消費者契約法
 Ⅵ 遠隔手術に伴う法的問題
    遠隔医療・遠隔手術の展開/どこの裁判所に訴えるか―裁判管轄/どの国の法律が適用されるのか―準拠法
 Ⅶ 今後の課題
    免許制度の可能性/「欠陥」「瑕疵」「過失」の立証の困難さ/保険または補償制度の可能性

第9章 ロボット・AIと刑事責任(深町晋也)
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ モデルケース
    事例1/事例2/事例3
 Ⅲ 自動走行車と過失犯の成否
    自動走行車の意義とその種類/レベル3の自動走行車と死傷事故
 Ⅳ レベル4 以上の自動走行車と過失犯の成否
    前提:レベル4以上の自動車は公道を走れるか/レベル4以上の自動走行車と刑事責任:AIの刑事責任?/レベル4以上の自動走行車と刑事責任:設計者の責任
 Ⅴ 自動走行車と生命法益のディレンマ状況
    生命法益のディレンマ状況とは/ドイツ刑法学における生命法益のディレンマ状況の解決/我が国における生命法益のディレンマ状況の解決/自動走行車のプログラミング段階での問題
 Ⅵ ロボット・AI が被害者的な立場に立つ場合
    総説/人間の感情/人間との密接な関係
 Ⅶ 終わりに

第10章 AIと刑事司法(笹倉宏紀)
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 刑事司法におけるAIの可能性――総論
 Ⅲ AIと事実認定
    事実認定の仕組み/AIによる代替可能性/学習の限界と事実認定過程の複雑さ/証拠能力
 Ⅳ 法の適用判断
 Ⅴ その他の活用場面
    量刑・再犯予測/新派刑法理論の復活?/保釈・令状審査/起訴猶予/捜査/取調べ/AIが捜査に協力する場合
 Ⅴ 法の支配とAI

第11章 ロボット・AIと知的財産権(福井健策)
 Ⅰ 導入
 Ⅱ ロボット・AIコンテンツの広がり
 Ⅲ ロボット・AIコンテンツの特徴と社会影響
    大量化・低コスト化/テーラーメイド化/権利侵害・フリーライドの恐れ/新たな体験・発見・感動
 Ⅳ ロボット・AIの知財問題
    検討の視点/学習用データ/ロボット技術・AI本体(アルゴリズム)/学習済みモデル/生成コンテンツ
 Ⅴ おわりに

第12章 ロボット兵器と国際法(岩本誠吾)
 Ⅰ はじめに
    ロボット兵器の登場/ロボット兵器の特徴/進化ロボット兵器への不安
 Ⅱ ロボット兵器の分類と現状
    ロボット兵器の分類基準/ロボット兵器の現状
 Ⅲ ロボット兵器の法規制動向
    2012年以前の動向/2013年以降の動向/非公式専門家会合から政府専門家会合へ
 Ⅳ 国際法上の議論
    用語の定義/国際人道法の適用/新兵器の法的審査/国際責任の追及
 Ⅴ 関連事項の議論
    倫理的考慮とマルテンス条項/LAWSの予測可能性/人間による制御/LAWSの内在的危険性
 Ⅵ おわりに
    法規制アプローチの対立/事前規制推進派と事前規制慎重派/議論の困難性を超えて

書評等

※『朝日新聞』(2018年5月26日付朝刊)の読書面「情報フォルダー」で紹介されました。

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